山本 準(日本)
ピアノを飯田喬子、作曲を野田暉行に師事。テルミン奏者三毛子の伴奏者として活動中。2016年に「戦争が廊下の奥に立ってゐた-渡辺白泉の句による」が曽我部清典氏により初演され、作曲活動を開始した。最近初演された作品としては、2022年「ディガンマ~オーケストラのための」2023年「いざ出でむ雪見にころぶ所まで~邦楽七重奏のための」「ディナミカ・インプルシヴァ~オーケストラのための」などがある。日本作曲家協議会会員、日本音楽作家団体協議会監事。
フゲッタとカプリツィオ
曲はトロンボーンによるC音からのテーマにより開始し、小規模なフゲッタを形成する。展開の後、ホルンのD音にとどまる。ホルン、トロンボーン、トランペットの順に短いカデンツァを置き、テーマが回帰してフゲッタを完結させるが、引き続いてテンポを増して、リズミカルな8分の6拍子のカプリツィオ部分に入る。自由な展開を経てコーダを導き、全楽器のC音のユニゾンをもって終結する。