アンドリアン・ペルトゥ(オーストラリア)
2007年、アンドリアン・ペルトゥはメルボルン大学で博士号取得。受賞歴:フレンド&エナミー音楽作曲賞(米)、ルイヴィル・オーケストラ賞(米)、APRAオーケストラ作曲賞ほか多数。メルボルン作曲家同盟代表、アジア作曲家連盟執行委員、PUENTE音楽祭(チリ国バルパライソ)国際コーディネーター。愛知県立芸術大学客員教授(2019年 2024年)。作品はメルボルン交響楽団、タスマニア交響楽団、ルイビル・オーケストラ、エルサレム交響楽団、シモン・ボリバル室内オーケストラ、ペトロブラス交響楽団、またタタルスタン、ウズベキスタン、メキシコ、チリ、プエルトリコ、ヴェトナム各国国立交響楽団および合唱団、ロゴス財団ロボット・オーケストラ、香港大学ガムラン・オーケストラなどにより50カ国以上の国で演奏されている。
Entropia for Symphony Orchestra, no.441b (2016-2017, Rev.2024)
この作品は第14回「ヨーロッパ・アジア」音楽祭(カザン、タタルスタン)委嘱作品で、タタルスタン国立交響楽団により演奏された。またこの作品はピーター・スカルソープ(1929-2014)へのオマージュである。間違いなくオーストラリア最も有名な現代音楽家であるピーター・ジョシュア・スカルソープへ献呈されたことがとても意味深い。スカルソープは、私の師であるブレントン・トーマス・ブロードストックの師であり、このことは偉大なオーストラリア人作曲家の記念碑的な音楽遺産の継承を象徴するものである。作品は、エントロピーの概念-物理学では、「原子、イオン、または分子レベルでシステムの無秩序状態を表す熱力学的パラメータ。無秩序であるほどエントロピーは高くなる」と定義される-と併せて、組織的決定要因としての組み合わせの音楽的な意味合いを探究したものである。