木下 大輔(日本)
横浜市出身。東京藝術大学大学院修了。尾高惇忠氏に師事。日本の音楽展作曲賞、奏楽堂日本歌曲コンクール作曲部門など受賞・入選歴多数。2016・2017年に個展演奏会開催。東アジア国際現代音楽祭2017・2023招待作曲家。CD『こだま号で行こう!木下大輔ピアノ作品集』(Nami Records
WWCC-7964)が『音楽現代』誌の推薦盤に選出。主要作品:三つの女の歌、弦楽三重奏曲、追分(Vc)、晴れた日の記憶(Cl/Pf)、夏のソナティナ(Ob/Pf)、他。国立大学法人宇都宮大学教授。
現代の秋-ピアノ独奏のための-
曲名はヨハン・ホイジンガの『中世の秋』を捩ったもの。すなわち「秋」とは衰退、終焉の意味。2019年作曲・初演なので、当時はまだコロナ禍もウクライナ戦争も知らなかった。それでも「現代」はすでに爛熟を過ぎ、自然環境・政治・文化のあらゆる局面において時代の終わりに向かっている。地球上のあらゆる出来事、天下国家のありようからコップの中のミクロコスモスまでが相似形に見える。その風景をピアノの響きに託して作曲した。